売上原価の算定
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売上原価と売上総利益
売上原価とは、当期に売り上げた商品の仕入金額です。
売上総利益とは、当期の商品売買によって儲けた金額です。
なので、売上原価と売上総利益には次の式が成り立ちます。
[ 売上総利益 ] = [ 売上高 ] - [ 売上原価 ]
例えば、当期の売上高が1,500円で、売上原価が700円の場合、売上総利益は次のようになります。
式)1,500 - 700 = 800(円)
さて、この売上原価、一見『売上原価 = 仕入高(仕入勘定の残高)』のような気がしますが、実はこのままでは、この等式は成り立ちません。
決算整理前の仕入高には、「当期に売れ残った商品」も含まれているからです。
これを、期末商品棚卸高[ きまつしょうひんたなおろしだか ]と言います。
よって、決算整理で、期末商品棚卸高の分を『仕入(費用)』から『繰越商品(資産)』に振り替える必要があります。
例えば、決算整理前の仕入高が1,000円、期末商品棚卸高が300円の場合、300円分を『繰越商品(資産)』に振り替え、仕入高を700円にします。
例題1
- (1)商品12個(@60円)を仕入れ、代金は現金で支払った。
- (2)(1)の商品のうち、4個(@100円)を売上げ、代金は現金で受け取った。
- (3)期末を迎えた。期末商品棚卸高は8個(@60円)である。
期首商品棚卸高がある場合の仕訳
例題1では、期首に「前期に売れ残った商品」(これを、期首商品棚卸高[ きしゅしょうひんたなおろしだか ]と言います。)がない場合の仕訳をしました。
次は、期首商品棚卸高がある場合の例について考えてみましょう。
期首商品棚卸高がある場合は、これを当期分の仕入高として計上します。
よって、決算整理で、期首商品棚卸高の分を『繰越商品(資産)』から『仕入(費用)』に振り替える必要があります。
例えば、
決算整理前の仕入高 ⇒ 600円
期首商品棚卸高 ⇒ 400円
期末商品棚卸高 ⇒ 300円
の場合・・・
400円分を『繰越商品(資産)』から『仕入(費用)』に振り替え、
300円分を『仕入(費用)』から『繰越商品(資産)』に振り替えるので、
仕入高(売上原価)は、600 + 400 - 300 = 700円となります。
例題2
- (1)期首商品棚卸高は3個(@80円)である。商品5個(@80円)を仕入れ、代金は現金で支払った。
- (2)(1)の商品のうち、6個(@100円)を売上げ、代金は現金で受け取った。
- (3)期末を迎えた。期末商品棚卸高は2個(@80円)である。なお、売上原価は仕入勘定で計算する。
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