簿記3級とは?メリット・勉強方法をまとめて解説

簿記とは

簿記3級はあらゆる資格の中でも最も人気があります。その理由は何と言っても、社会的に高い信頼・評価を得ており、知名度も高いからです。
このページでは、「簿記3級にはどんなメリットがあるの?」「どのくらい勉強すればいいの?」「独学でも大丈夫?」といった、多くの方がお持ちの疑問に答えていきます。

簿記3級とは?

簿記3級は簿記の「入門資格」として、誰でも気軽に受験できる資格です。会計や経理の基礎が身につきます。

試験は大問3問制限時間1時間100点満点中70点以上で合格です。
年間に30万人近くの受験者がいます。

MEMO

簿記資格には「日商簿記」「全商簿記」「全経簿記」がありますが、 当サイトでは最も知名度が高い「日商簿記3級」を前提として解説しています。

具体的な学習内容を知りたい方は以下のリンクからご覧ください。

  • 学習メニュー
  • 予想模試

簿記3級の合格率・難易度は?

簿記3級の合格率は約48%です。(※2021年8月現在)
勉強方法を間違えなければほとんどの人が合格できます。

合格率からみても「一般的には簡単」といって差し支え無いでしょう。 ただし『勉強しないと歯が立たない』という意味では「難しい」という意見もあります。 一般常識だけでは合格できないことは押さえておきたいです。

▼ 3級と2級の合格率・受験者数の比較(※2021年8月現在のデータ)

簿記3級の合格率

▼ 直近3回の合格率

2021年6月13日 2021年2月28日 2020年11月15日
28.9% 67.2% 47.4%

簿記3級を取得するメリットは?

1社会人としての広い視野を養える

簿記3級の知識は、会計/経理の仕事以外の、多くの社会人にとっても有益です。 例えば、会社の財政状況を表す「貸借対照表」や、会社が一年間にいくら使っていくら儲けたかを表す「損益計算書」が読めるようになります。 これは就職活動で会社を選ぶときに役立つでしょう。取引先の危険な経営状態を察知できるかもしれません。

2簿記2級や1級取得への基礎固めに役立つ

簿記3級で「簿記3級 ▶ 簿記2級 ▶ 簿記1級 ▶ 税理士 OR 公認会計士」とステップアップする準備が整います。 簿記3級の知識は、これらの資格取得に欠かせない知識です。

3就活/転職で有利

経理や会計の仕事につきたい場合は簿記2級を持っていると良いですが、簿記3級でも基礎知識があることを伝えることは可能です。 就活/転職の履歴書でも好印象を残せます。

確定申告に役立つ

フリーランスや個人事業主の方は、簿記3級の知識があると日々の会計処理や確定申告がスムーズになります。 特に、課税金額を減らせる「青色申告」をする際は、簿記3級の内容が大きく役立ちます。

簿記3級の勉強時間は?

簿記3級の合格に必要な勉強時間は、独学者の場合50~90時間・期間は2週間~2か月が標準です。
有料のスクールや講座の場合は50~100時間・期間は1~3か月が標準です。(有料のスクール・講座が公開している勉強時間・期間をもとに算出)
独学者の勉強時間・期間が短い理由は、自分のスピードでテキストを読み進められたり、一気に集中して勉強することが可能だからです。
なお、当サイト利用の場合の学習スケジュール例はこちらをご覧下さい。

▼ 勉強時間・勉強期間の比較

簿記3級の勉強時間

勉強方法の比較

簿記3級の勉強方法は、独学(書籍アプリWEB)・通信講座専門学校など、様々あります。
どの勉強方法にもメリット・デメリットはありますが、自分に合ったアプローチを見つけることが、合格への大きな一歩です。

書籍で独学

メリット デメリット
・自分のペースで勉強できる
・コストを抑えられる
・書き込みができる
・たくさんの書籍がありすぎて、どれを選べば良いか難しい
・試験内容に改定があった場合、新しい書籍を買わなければならない
・書籍を持ち運ぶ際にかさばる

金額の目安1冊あたり1,000円~2,000円くらい

各書籍は、テキスト+問題/総仕上げ問題集/予想模試など、焦点を絞った内容であることが多く、1冊で全てを網羅することは難しいです。 そのため、まず理解を深めたい場合はテキスト+問題、本番に備えたい場合は予想模試を買うなど、必要に応じた書籍選びが大切です。

アプリで独学

メリット デメリット
・スマホ一つで場所を問わずスキマ時間に勉強できる
・コストを抑えられる
・ゲーム感覚で学べる
・仕訳問題が中心のため、それ以外の論点の対策が別途必要
・問題数や難易度はアプリによってばらつきが大きい
・アップデートされていないアプリは情報が古い可能性がある

金額の目安1つのアプリあたり無料~700円くらい

たくさんのアプリの中から良いアプリを選ぶのは難しいですが、仕訳問題の反復練習が出来るアプリを活用すると、 仕訳のスピードが早くなります。スキマ時間を有効活用できる補助教材として、非常に便利です。

WEBで独学

メリット デメリット
・スマホやタブレット・パソコンで手軽に勉強できる
・コストを抑えられる
・勉強を始めたいと思ったタイミングで始められる
・書籍のように直接書き込みができない
・サイトによっては簿記の範囲を網羅していない場合がある
・情報が更新されていない場合、情報が古い可能性がある

金額の目安無料

サイトによって、情報や学習可能範囲にばらつきがあります。 最新の改定に対応しているかどうか、どの範囲まで学習できるかを確認してから活用すると安心です。 当サイトは最新の改定に対応済み・全ての学習範囲を網羅しています。

通信講座

メリット デメリット
・好きな場所・時間に勉強できる
・必要な教材が全て予め用意されている
・添削してもらったり、質問できる場合が多い
・独学と比べてお金がかかる
・事前に教材の中身を確認できない
・自らスケジュールを組んで管理をしなくてはいけない

金額の目安10,000円~39,000円くらい

添削や質問できるサービスの有無をチェックすることが大切です。 通信講座を開講している企業は多くあるため、迷った場合は資料請求をして比較してみることをおすすめします。

専門学校

メリット デメリット
・プロの講師に教わることができ、その場で質問もできる。
・勉強のカリキュラムが予め用意されているため、効率的に勉強できる
・試験内容の改定への対応が早い
・独学と比べてお金がかかる
・講義の開催される時間が限られている
・自宅や職場の近くに学校が無いと通学が大変

金額の目安20,000円~40,000円くらい

カリキュラムによって、目的、講義の回数、値段が異なります。自分の目的やスケジュールに合ったコース選びが大切です。
また、通いやすい立地であることも決め手となるポイントです。

簿記3級は独学可能?

簿記3級は、勉強方法さえ間違えなければ多くの人が独学で合格できます。
客観的な判断ができるよう、有料スクールの最大手の2社である「TAC」「資格の大原」の利用率等も添えて、独学の割合を算出します。 受験者の約80%は独学と言われています。

簿記3級の独学の割合

※ 2016年のTAC簿記講座利用者数13,403人と簿記全体受験者数583,800人より算出・推定。
※ 2019年の大原簿記3級合格者数2,488人と簿記3級合格者数119,445人より算出。

なお、当サイトは「簿記を全く知らない人」が独学で簿記3級に合格できることを目指し、「テキスト ▶ 問題 ▶ 予想模試」を用意しています。 完全無料なので、勉強法で迷っている方は一人で読み進められるかどうか、試しに確認してはいかがでしょうか?

  • 学習メニュー
  • 予想模試

簿記3級の効率的な勉強法

簿記3級の効率的な勉強法は、一つのテキストを着実に読み終えることです。
そして、問題、予想模試を解きながらテキストを見直すことです。

テキストは「暗記」するのではなく、「理解」して下さい。

例を挙げましょう。
簿記では「仕訳」(しわけ)という方法を使って、日々の取引を図式化して記録します。
例えば『椅子を現金1,000円で購入した』という取引は以下のようになります。

借方金額貸方金額
備品1,000現金1,000
  • なぜ、椅子が備品に変わっているのか?
  • 備品を左に書いて、現金を右に書いているのはなぜか?

このような内容を一つずつ着実に理解して下さい。
ここでは分からなくて全く問題ありません。
勉強を開始して1時間以内に理解できます。

MEMO

算数や数学に苦手意識のある方がいるかも知れませんが、簿記3級では全く問題ありません。 足し算、引き算、掛け算、割り算ができれば大丈夫ですし、電卓も使えます。 ただし、計算量は多いので電卓に使い慣れておくことは大切です。

簿記3級の過去問について

これまでは、試験前の総仕上げとして過去問を解くことが一般的でした。
しかし、2021年度より、出題形式の変更(大問5問→大問3問)や試験時間の変更(2時間→1時間)が行われたため、 以前の形式の過去問を解いても実際の試験形式と大きく異なり、混乱してしまう可能性があります。
そのため、今後はテキストと、新試験形式に対応した問題を解くことが合格への鍵となります。

学習スケジュール(全2か月・全1か月・全2週間)

▼ 当サイトを利用する場合は、以下の学習スケジュールを参考にして下さい。

  • 約1か月
    30~50時間
  • 約10日
    10~15時間
  • 約20日
    20~30時間
  • テキスト
  • 予想模試
  • 総仕上げ
  • 当サイトの場合、1日に2~3の単元(現金・現金過不足など)を進めます。この段階では「理解」を大切にして下さい。完全に覚えきらなくても大丈夫です。
  • テキストを終えた時点で知識レベルは十分ですが初めての実践問題では難しく感じるはずです。分からない部分をテキストで見直しながら最終的に満点を取れるようにしましょう。
  • 予想模試で発見した苦手分野を中心に問題を解き直し、不安要素を取り除いていきましょう。仕訳問題はスピード勝負のため、テンポよく解けるよう練習を重ねましょう。
  • 約2週間
    30~50時間
  • 約5日
    10~15時間
  • 約10日
    20~30時間
  • テキスト
  • 予想模試
  • 総仕上げ
  • 当サイトの場合、1日に5~8の単元を進めます。この段階では「理解」を大切にして下さい。完全に覚えきらなくても大丈夫です。
  • 初めての実践問題では難しく感じるはずです。分からない部分をテキストで見直しながら最終的に満点を取れるようにしましょう。
  • 予想模試で発見した苦手分野を中心に問題を解き直し、不安要素を取り除いていきましょう。仕訳問題はスピード勝負のため、テンポよく解けるよう練習を重ねましょう。
  • 約1週間
    30~50時間
  • 約3日
    10~15時間
  • 約4日
    20~30時間
  • テキスト
  • 予想模試
  • 総仕上げ
  • 当サイトの場合、1日に10~15の単元を進めます。この段階では「理解」を大切にして下さい。完全に覚えきらなくても大丈夫です。
  • 初めての実践問題では難しく感じるはずです。分からない部分をテキストで見直しながら最終的に満点を取れるようにしましょう。
  • 予想模試で発見した苦手分野を中心に問題を解き直し、不安要素を取り除いていきましょう。仕訳問題はスピード勝負のため、テンポよく解けるよう練習を重ねましょう。

【2021年3月改定】試験範囲の変更

2021年3月に、日商簿記3級の試験範囲の改定が行われました。
大きな変更はありませんが、一部内容が削除されました。
なお、当サイトは最新の改定に対応しています。

削除された勉強カテゴリ(混乱を避けるため、当サイトのページも削除)
  • 先方負担の売上諸掛 → 削除
  • 分記法 → 削除

【2020年12月改定】ネット試験とは?

簿記3級のネット試験とは、2020年12月から導入された、パソコン入力形式の試験です。全国の「テストセンター」と呼ばれる試験会場で随時行われます。
その一方、引き続き、年3回全国一斉で行われる従来のペーパー試験も実施されます。
このように、ペーパー試験かネット試験かを選べるようになったため、どちらを受験するか迷う方も多いのではないでしょうか。
以下、ネット試験とペーパー試験の比較をしましたので、よろしければ、受験方法を決める参考にして下さい。

▼ネット試験とペーパー試験の比較(2021年6月現在の情報)

ネット試験 ペーパー試験
試験時間 60分
試験会場 テストセンター(全国149か所) 商工会議所、試験施行機関
試験実施日程 随時実施
※各テストセンターにより実施日程は異なる
年に3回全国一斉で実施
(2月・6月・11月)
結果発表 即時判定 約2週間後
受験料 2,850円(税込)
※別途事務手数料550円(税込)
2,850円(税込)
受験方法 パソコン入力(電卓持ち込み可) 鉛筆での書き込み(電卓持ち込み可)
計算用紙 A4サイズの紙2枚が配布される 問題用紙・答案用紙とともに一冊の冊子に綴じこまれた形式
出題範囲 試験出題区分表に則して出題
メリット ・受験する日程を選べる
・合否がすぐに分かる
・紙に書く手間が省ける
・普段通り紙に書き込む形で解答できる
・問題用紙に直接メモや下線等の書き込みができる
・試験日が決まっているため、学習計画を立てやすい
デメリット ・パソコンの操作に慣れる必要がある
・パソコン画面でメモを取ることができない
・ネット試験対策の出来る教材がまだ少ない
・年3回のみの開催
・合否が分かるまで約2週間かかる
・2級を併願する場合、1日に2つ受験する必要があり、体力的に大変

また、ネット試験の導入に伴い、2021年度より出題形式が変更されました。
新しい出題形式は以下の通りです。

▼新しい出題形式(ネット試験・ペーパー試験共通)

大問 問題数(配点) 問題内容
第1問 計15問(45点) 仕訳問題
第2問 計2問(20点) 補助簿・勘定記入・伝票記入等
第3問 計1問(35点) 精算表・貸借対照表と損益計算書

それではお身体に気をつけて勉強頑張って下さい。
皆様が合格されることを、心よりお祈り申し上げます。

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