固定資産の減価償却
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固定資産を覚えていますか?
固定資産とは、会社が営業するために、長く使っていく資産(『備品』、『車両運搬具』、『建物』、『土地』)でした。
固定資産の仕訳をする場面は、次の4通りなのですが・・・
・・・①、②については、固定資産のページで勉強済みです。
このページでは、③、④について勉強します。
減価償却とは?
トラックを例に考えてみましょう。
新品と中古の値段は違いますよね?
時間が経過すると、固定資産の価値は減ってしまうのです。
そのため、決算の時にどのくらい価値が減ったのかを見積もって、これを費用として計上します。
これを「減価償却」(げんかしょうきゃく)と言い、勘定科目『減価償却費(費用)』を使って計上します。
(なお、『土地』は使用によって価値が減少するわけではないので、減価償却の対象にはなりません。)
減価償却費の計算
減価償却費は、取得原価、耐用年数(たいようねんすう)、残存価額(ざんぞんかがく)を使って計算します。
- 取得原価
- 固定資産のページでも勉強しましたが、 購入代価(固定資産そのものの代金)と付随費用(固定資産を購入するための手数料など)の合計金額です。
- 耐用年数
- 固定資産を購入してから使えなくなるまでの年数です。
- 残存価額
- 固定資産を耐用年数分使い切り、使用できなくなった時の処分価額です。
減価償却費の計算方法には色々なものがありますが、簿記3級で出題されるのは定額法(ていがくほう)と呼ばれる計算方法です。
定額法とは、固定資産の価値が毎年同じだけ減少すると仮定して、減価償却費を計算する方法です。
では、減価償却費の計算式を見てみましょう。
[ 減価償却費 ] = ([ 取得原価 ] - [ 残存価額 ])÷[ 耐用年数 ]
例えば、取得原価が10,000円、残存価額が1,000円、耐用年数が5年の固定資産の場合、減価償却費は次のようになります。
式)(10,000 - 1,000)÷5 = 1,800(円)
決算になった時の仕訳
減価償却の仕訳には、直接法と間接法がありますが、簿記3級では間接法のみを扱います。
どちらも、『減価償却費(費用)』を左に仕訳するのは同じなのですが・・・
直接法は、価値が減少する固定資産の勘定科目(『車両運搬具』、『建物』、『備品』)を右に仕訳し、固定資産の金額を直接減らします。
間接法は、固定資産の金額を直接減らさず、『減価償却累計額』(げんかしょうきゃくるいけいがく)という勘定科目を右に仕訳します。
例題1
期末(X3年12月31日)を迎えた。当期首(X3年1月1日)に購入したトラックについて減価償却を行う。 なお、減価償却の方法は定額法(取得原価15,000円、耐用年数10年、残存価格は取得原価の10%)である。 (間接法で仕訳すること)
時間が経ってから固定資産を売った時
時間が経ってから固定資産を売った時は、 その固定資産の「現在の価値」を計算してから、『固定資産売却益(収益)』や『固定資産売却損(費用)』を求めます。
例題2
ペンタ社は、X4年1月1日に、3年前(X1年1月1日)に購入したトラックをペンゾウ社に10,000円で売却し、代金は現金で受け取った。 なお、減価償却の方法は定額法(取得原価15,000円、耐用年数10年、残存価格5,000円)である。 (間接法で仕訳すること)
例題3
X4年6月30日に、3年半前(X1年1月1日)に購入したトラックをペンゾウ社に13,000円で売却し、代金は現金で受け取った。 なお、減価償却の方法は定額法(取得原価15,000円、耐用年数10年、残存価額5,000円)である。 (間接法で仕訳すること)
理解度に応じて、ふせんの色を変更しましょう。
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