第5問(貸借対照表と損益計算書) 解答・解説

次の[資料Ⅰ]決算整理前残高試算表と[資料Ⅱ]未処理事項、決算整理事項にもとづき、答案用紙の貸借対照表および損益計算書を完成させなさい。 なお、会計期間は1月1日~12月31日とする。

資料

[資料Ⅱ]未処理事項、決算整理事項

  • 1.売掛金のうち ¥20,000は、すでに小切手で回収済みであることが判明した。
  • 2.得意先から商品の内金 ¥38,000を現金で受け取っていたが、これを売掛金の回収として処理していたことが判明した。
  • 3.期末商品の棚卸高は ¥25,000である。
  • 4.建物について定額法(耐用年数20年、残存価額ゼロ)により減価償却を行う。
  • 5.期末の売掛金残高に対して2%の貸倒れを見積もる。差額補充法により貸倒引当金を設定する。
  • 6.貸付金は当期の4月1日に貸付期間1年、年利率3%で貸し付けたもので、利息は貸付時に一括して受け取っている。なお、利息の計算は月割りによる。
  • 7.家賃の未払い分が、¥10,000ある。
  • 8.地代の前払額が、¥15,000ある。
  • 9.当座預金勘定の貸方残高全額を借入金勘定に振り替える。なお、取引銀行とは借越限度額¥500,000の当座借越契約を結んでいる。
  • 10.未払法人税等¥200,000を計上する。

解答・解説

解答

貸借対照表と損益計算書は「勘定科目のタイトル」を変更する部分があります。
仕入勘定のタイトルは、『仕入』ではなく『売上原価』とします。

このような内容について、 こちらのページに整理しましたので、ご確認下さい!

[資料Ⅱ]未処理事項、決算整理事項の仕訳をします。

1.売掛金のうち ¥20,000は、すでに小切手で回収済みであることが判明した。

売掛金を減らし、現金を増やす仕訳を行います。

借方金額貸方金額
現金20,000売掛金20,000

2.得意先から商品の内金 ¥38,000を現金で受け取っていたが、これを売掛金の回収として処理していたことが判明した。

以前は以下の「誤った仕訳」をしていたことが分かります。

借方金額貸方金額
現金38,000売掛金38,000

この仕訳の訂正仕訳は以下の通りです。・・・①

借方金額貸方金額
売掛金38,000現金38,000

そして、正しい仕訳は以下の通りです。・・・②

借方金額貸方金額
現金38,000前受金38,000

①と②を合算したものが、今回の仕訳となります。

借方金額貸方金額
売掛金38,000前受金38,000

3.期末商品の棚卸高は ¥25,000である。

試算表欄の繰越商品の残高は40,000円で、これが期首商品棚卸高に当たります。
よって、この分を『繰越商品(資産)』から『仕入(費用)』に振り替えます。
また、期末商品棚卸高は25,000円なので、この分を『仕入(費用)』から『繰越商品(資産)』に振り替えます。

借方金額貸方金額
仕入40,000繰越商品40,000
繰越商品25,000仕入25,000

売上原価の算定をする際は、期首棚卸商品と期末棚卸商品が両方とも有り、このような仕訳になるパターンが多いです。
『しーくり・くりしー(仕入/繰越商品・繰越商品/仕入)』と覚えましょう。

(詳しくは、売上原価の算定をどうぞ!)

4.建物について定額法(耐用年数20年、残存価額ゼロ)により減価償却を行う。

建物の減価償却費を求めます。

  • 式)[ 減価償却費 ] = ([ 取得原価 ] - [ 残存価額 ])÷[ 耐用年数 ]
    = (1,000,000 - 0)÷20
    = 1,000,000÷20
    = 50,000(円)
借方金額貸方金額
減価償却費50,000減価償却累計額50,000

(詳しくは、固定資産の減価償却をどうぞ!)

5.期末の売掛金残高に対して2%の貸倒れを見積もる。差額補充法により貸倒引当金を設定する。

1.と2.の処理で売掛金の最終的な残高が90,000円に変化しているので注意しましょう。

  • 式)72,000 - 20,000 + 38,000 = 90,000(円)

これに対して、2%の貸倒れを見積もるので、貸倒引当金は1,800円となります。

  • 式)90,000×0.02 = 1,800(円)

試算表を確認すると、貸倒引当金の残高が1,000円となっているので、800円の貸倒引当金を繰り入れます。

  • 式)1,800 - 1,000 = 800(円)
借方金額貸方金額
貸倒引当金繰入800貸倒引当金800

(詳しくは、貸倒引当金の設定をどうぞ!)

6.貸付金は当期の4月1日に貸付期間1年、年利率3%で貸し付けたもので、利息は貸付時に一括して受け取っている。なお、利息の計算は月割りによる。

貸付金は200,000円なので、年利率3%で貸し付けた場合の受取利息は6,000円になります。

  • 式)200,000×0.03 = 6,000(円)

4月1日に貸し付けたので、当期分は4月~12月の9ヶ月分であり、3ヶ月分は次期分となります。

  • 式)6,000×3 / 12 = 1,500(円)
借方金額貸方金額
受取利息1,500前受利息1,500

答案用紙には(  )収益という空欄があるので、前受収益として記入します。

(詳しくは、費用と収益の前受け、前払い損益計算書と貸借対照表をどうぞ!)

7.家賃の未払い分が、¥10,000ある。

家賃の未払い分を未払費用として計上します。

借方金額貸方金額
支払家賃10,000未払家賃10,000

答案用紙には(  )費用という空欄があるので、未払費用として記入します。

(詳しくは、費用と収益の未収、未払い損益計算書と貸借対照表をどうぞ!)

8.地代の前払額が、¥15,000ある。

地代の前払額を前払費用として計上します。

借方金額貸方金額
前払地代15,000支払地代15,000

答案用紙には(  )費用という空欄があるので、前払費用として記入します。

(詳しくは、費用と収益の前受け、前払い損益計算書と貸借対照表をどうぞ!)

9.当座預金勘定の貸方残高全額を借入金勘定に振り替える。なお、取引銀行とは借越限度額¥500,000の当座借越契約を結んでいる。

当座預金勘定の貸方残高全額を借入金に振り替えるためには、当座預金勘定を借方にし、借入金勘定を貸方にします。

借方金額貸方金額
当座預金180,000借入金180,000

(詳しくは、当座借越の振替をどうぞ!)

10.未払法人税等¥200,000を計上する。

未払法人税等の相手勘定科目は『法人税等』です。

借方金額貸方金額
法人税等200,000未払法人税等200,000

(詳しくは、法人税等をどうぞ!)

損益計算書欄、貸借対照表欄に反映します。

解答

この解説で分からない場合は、損益計算書と貸借対照表をもう一度復習して下さい。

第1問(仕訳) 問題
第2問(記入する補助簿の選択) 問題
第3問(試算表 項目別) 問題
第4問(勘定記入) 問題
第5問(貸借対照表と損益計算書) 問題
第1問(仕訳) 解答・解説
第2問(記入する補助簿の選択) 解答・解説
第3問(試算表 項目別) 解答・解説
第4問(勘定記入) 解答・解説
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